「どうやって回るのがいいの?」
「おすすめのコースを知りたい」
陸続きのヨーロッパ。
電車なら国境を越えた移動も気軽にできるため、周遊旅行にぴったりの場所です。
とはいえ、計画を立てるのは大変ですよね。
ルートや移動時間、日数など、総合的に考えなくてはいけません。
そこで今回は、ヨーロッパ在住の筆者がユーレイルグローバルパスを使ったモデルコースを解説します。
当記事を読むと、自分の日数にぴったりのルートがわかります。あとは少し調整するだけで旅行計画を立てられますよ。
記事後半ではユーレイルパスをお得に購入する方法も紹介しているので、参考にしてくださいね。
ヨーロッパ各国・都市の位置関係
※ポイントは各国の有名観光都市です
ルートを考える前に知っておきたいのが、各都市の位置関係です。
なんとなく分かっていても、移動距離によって時間がかかってしまいます。
例えば、パリ↔︎バルセロナは電車で6時間45分。
これは日本の新幹線で東京から鹿児島に行くようなもの。
座りっぱなしはきついですし、慣れない国での移動となると、さらに疲れるでしょう。
効率よく旅するためには、位置関係を知っておくと計画を立てやすくなりますよ。
ユーレイルパスのモデルコース
「ヨーロッパ内を効率よく回りたい」
「どこをどうやって回ればいいの?」
という方に向けて、ここでは日数ごとにモデルコースをまとめました。
グローバルレイルパスの日数を5つピックアップしてコースを作成しています。滞在日数に合わせて参考にしてください。
5日モデルコース
5日間旅行したい場合は、1カ国を巡る旅がおすすめです。
1つの国を周遊した方が移動時間を短くできるため、観光する時間を確保できるからです。
実際に5日間のツアーを調べても、1カ国をめぐるものしかありませんでした。
▼HISで検索した結果
上記からも、1カ国を3〜5都市ほど旅する方が満足度の高い旅行になる、と言えます。
「どの国がおすすめ?」
という方に向けて、下記で3カ国をピックアップしました。
フランス
(バス)
(バス)
1つは王道の「フランス」です。
パリはルーブル美術館やエッフェル塔、ディズニーランドなど、見どころがたくさん。
美食の街と言われる「リヨン」やフランス最大の港湾都市「マルセイユ」もおすすめです。
イタリア
(目安)
(目安)
「59」の世界遺産が残るイタリア。
どこを歩いても写真を撮りたくなる、美しい国の1つです。
ドイツ
ドイツ国内乗り放題チケット「ジャーマンレールパス」は、唯一、決まった範囲内で国境を越えることができます。
ユーレイル公式サイトより↓
国境を越えることはできますか?
はい!このパスを使用すると、ドイツ全土の周遊に加え、オーストリア、ベルギー、イタリア、スイスの一部の都市へも移動できます。
ミュンヘンからオーストリアのザルツブルクもチケット1枚で旅行可能。ミュンヘンとは違った街並みを楽しめますよ。
7日間モデルコース
7日間の場合は、隣国周遊がおすすめです。
短い移動時間で、2〜3カ国を旅行できます。
以下では特におすすめのルートを3つ厳選して紹介します。
イギリス・フランス
(目安)
(目安)
(バス)
「ロンドン・パリ」は2カ国周遊の王道コースです。
アクセスしやすさが理由として挙げれます。フライトの都合に合わせて、逆のパリ→ロンドンも可能。
どちらも観光名所が多いので、「どこに行こう?」と悩む心配はありません。
スペイン・ポルトガル
(目安)
(目安)
2カ国周遊にベストなスペインとポルトガル。
マドリードからバレンシアに行くのも1つです。電車で1時間45分。
旧市街と近代的な建物が楽しめる場所です↓
ドイツ・オーストリア
(目安)
(目安)
1時間
例:ローテンブルク
3時間
3時間
フランクフルト→ミュンヘンの移動が長い場合は、途中の「ローテンブルク」で途中下車もおすすめです↓
10日間モデルコース
10日間滞在する場合は、2カ国をゆっくり回る、または3~4カ国周遊も可能です。
4カ国周遊コース
短い移動時間で4カ国まわるコース。限られた時間の中で効率よく観光したい人におすすめです。
2カ国ゆったり満喫コース
別途費用がかかりますが、ツェルマットからサンモリッツまで「氷河急行」で移動するのもおすすめです。
氷河急行↓
4カ国周遊・東欧コース
2時間30分
ドレスデン→プラハ
2時間10分
1時間
3時間
ドイツで始まり、ドイツで帰るコース。
ベルリン→プラハの移動が4時間かかるため、ドレスデン(ドイツ)で途中下車もおすすめです。
また、ウィーン からブダペスト(ハンガリー)ではなく、 ブラチスラバ(スロバキア)を旅行するのも選択肢の1つ。
電車で1時間、1日あれば市内観光できます↓
15日コース
15日間あれば、ヨーロッパを半周も可能です。
中でもおすすめのコースは以下の6カ国7都市コースです。
1時間20分
4時間30分
「1つの都市に長く滞在したい」
「行きたい都市がある」
という場合は、変更可を参考にしてください。
その他のコースは下記にまとめています。
22日間コース
3週間あれば7カ国以上、旅行できます。
有名スポットをおさえた8カ国12都市ルートはこちら↓
1時間20分
例:ヴュルツブルク
5時間30分
東ヨーロッパも旅したい人は、下記のルートがおすすめです。
1時間20分
2時間30分
ドレスデン→プラハ
2時間10分
1時間
3時間
ユーレイルパスをお得に購入する方法
航空券だけでも10万円以上するヨーロッパ旅行。
さらにホテル代、ユーレイルパス代、食費…となると、かなりの出費ですよね。
「もし、ユーレイルパスを少しでも安く購入できたら…」
実はユーレイルパスにはセールがあります。
ただし、年2回(夏と春)の期間限定です。現在はセールはないため、通常の値段で購入するしかありません。
また、ユーレイルパス購入画面には割引コードを入力する欄もありますが、公式サイトで利用できるコードは現在、配布されていません。
しかし、たった1つだけ通常の値段よりも安く購入する方法があります。
「なんだか、怪しい…」
ご安心ください。購入するのは公式サイトと同じパスです。
特に必要なものもありません。この方法なら購入時期に限らず割安で購入できますよ。
詳しく知りたい人はこちら(別記事)をご覧ください。
コースの目星が付いたらやること
周遊ルートの目星が付いたら、実際に乗る電車を検索して仮の計画を立ててみるのがオススメです。
ユーレイルパスを有効化するときに使うアプリ「Rail Planner」で計画を立てれられるようになっています。
▼「Rail Planner」公式アプリ
アプリに入力していくと、当日そのまま利用可能。もちろん費用は無料です。後から変更もできます。
行き先と日程を入力すると電車を検索してくれますよ↓
ここで座席予約の有無がわかるのも安心です。
希望の電車をアプリ内に保存していくと…
こんな感じで計画を立てられます。
アプリを使うと各鉄道サイトで調べたり、紙にメモしたりする必要はありません。
ただ、日本語には対応していないので、都市名や駅名などは英語で入力してくださいね。
当日の使い方など、ユーレイルパスについて詳しくは下記にまとめています。
ヨーロッパの鉄道移動に関する注意点
ヨーロッパ内の移動に便利な電車ですが、注意点が2つあります。
ヨーロッパの電車は遅延しがち
残念あがらヨーロッパの長距離電車は遅延しがちです。
また、電車そのものが無くなることもしばしば。故障やストライキなど理由は様々です。
「それは困る…」
「もし、電車が遅れて乗り換えに間に合わなかったら?」
ご安心ください。そんな時に大活躍するのがユーレイルパスです。
ユーレイルパスは乗り放題なので、遅延して乗り換えが間に合わなくても、次の列車に乗れます。
インフォメーションに行ったり、チケットを購入し直す必要はありません。
ただ、遅れた場合に備えるためには、余裕のあるスケジュールをおすすめします。
2025年からはETIASが導入予定
2024年現在は、ビザ申請なしで滞在できるヨーロッパ。
ただし、2025年からは欧州渡航情報認証制度「ETIAS(エティアス)」が導入される予定です。
2025年以降にヨーロッパを旅行する場合は、事前に申請が必要になります。
正式な開始日は未定ですが、2025年以降にヨーロッパへ渡航する場合は、必ず最新情報をチェックしてください。
・詳細はこちら(ETIAS公式サイト)
ユーレイルパスモデルコースまとめ
今回はユーレイルパスのモデルコースを解説しました。
陸続きのヨーロッパでは、周遊コースは人の数だけある、といっても過言ではありません。
今回紹介したコースを参考に、最適なルートを選択・調整してヨーロッパ旅行を楽しんでくださいね。